大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和29(あ)2759 決定

主 文

本件各上店を棄却する。

理 由

弁護人戸田誠意の上告趣意第一点、第二点は憲法三一条違反をいうがその実質は

単なる刑訴法違反の主張であつて刑訴四〇五条の上告理由に当らない。(原判決は

所論司法警察員に対するA第五回供述調書や同B第三回供述調書を証拠に採用せず

他の証拠によつて判示事実を認定していること判支上明瞭であつて所論はいずれも

判示にそわず前提を欠き採るに足りない。)

同第三点は違憲をいうが実質は単なる刑訴法違反の主張をいでず刑訴四〇五条の

上告理由に当らない。 (原判決の認めた事情の下で県の人夫賃予算額が判示のと

おりであるのにその約半額の判示実支払人夫賃金額をもつて判示工事の完成をみた

事実を原判決が認めても必しもこれを土木工事に関する社会通念ないし実験則に反

するものと断ずるに足らず、この点についての原判示に違法ありというを得ない。)

同第四点は判例違反をいうがその判例を具体的に上告趣意書に示さず、所論は単

なる法令違反の主張をいでないものであるから刑訴四〇五条の上告理由に当らない。

(原判決がその「認めた事実関係によれば、通常人をして被告人両名の地位に立た

しめば何人に対しても被告人両名のした本件違法な行為を避け他の適法な所為に出

づべきことを期待することが不可能であつたとは到底認めることができないし、ま

た被告人両名に犯意がなかつたものとはいえずその所為が違法性を欠くものとなす

を得ない」とした点は結局犯罪の成立を阻却すべき理由なしとしたのであつて失当

ということはできない。)

また記録を調べても同四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四一四条、三八六条一項三号により裁判官全員一致の意見で主支のとお

り決定する。

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昭和三三年二月二五日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 垂 水 克 己

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 小 林 俊 三

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